2003年10月。新日本製鉄と住友金属工業のステンレス事業統合で新日鉄住金ステンレス(NSSC)が発足した。慢性的な赤字事業部同士の統合であり、社員は最初から転籍で、大きな不安もあったはずだが、旧両会社の出身者が一丸となって、「よし、やってやろう」という気概は社内に充満していた。 統合時に薄板・厚板複数ラインの休止を決めた一方、その統合効果...