時計は午後8時を過ぎている。手元の携帯電話が鳴った。「さっき、9月ごろまでには相場に異変が起こるかもしれないと言ったが、訂正する」と大きな声。 声の主は、この道半世紀の鉄の相場師。「そんな人、もういないでしょう」と言われる鉄のプロも結構多いはず。 とくにここ数年の鉄の価格推移は、もはや「相場」とはいいにくい。商取引の流れも、リーマンショック...