平成時代が幕開けした1989年、日本は資産価格の上昇と好景気に沸き、年末には日経平均株価が史上最高値を付けた。世相を表すように、国内の鋼材需要も高水準に上昇。粗鋼の見掛け消費は90年度(1億47万トン)に史上唯一となる1億トンを超えた。前後の89年度(9516万トン)と91年度(9468万トン)も90年度に次ぎ、結果として平成最初の3年が鋼...