当協会は、使用後のスチール缶の散乱防止と環境美化、並びに再資源化を推進するために1973年に設立され、今年は活動開始から53年目を迎えております。スチール缶に係る鉄鋼メーカー3社、製缶メーカー3社並びに商社6社の合計12社で構成しております。わが国最初の個別リサイクル法である「容器包装リサイクル法」は、国民・自治体・事業者がそれぞれの役割を果たすことにより、容積比で家庭から出るごみの約6割を占める容器包装廃棄物を資源として有効利用し、ごみの減量化とともに最終処分場の延命を図ることを目的として1995年に施行され、今日に至るまで大きな成果を挙げています。 

 当協会は、この法律施行の20年以上前の設立当初より、消費者・自治体・事業者との連携協力のもと、容器包装リサイクル法の枠組みの基礎を築くとともに、持続可能な循環型社会の構築に取り組んでまいりました。その結果、国内における消費者の分別排出・市町村の分別収集並びに事業者の再資源化体制が定着・整備され、現在では、使用済みスチール缶は国内において安定的に回収・再利用されており、資源循環が行われるようになっています。

 また地球環境問題に対する世界的、社会的な関心の高まりとともに、近年では地域での清掃活動や環境美化活動などの、自主的な取り組みがますます活発になされてきています。清掃・美化活動や啓発活動についても、当協会は1973年の協会発足時から約半世紀にわたり消費者や自治体などと連携しながら実施してきており、今後も消費者・自治体・事業者との連携・取り組みを一層深化し、さらなる環境美化推進とスチール缶の資源循環の推進を通じて、持続可能な循環型社会の構築に積極的に貢献して参ります。