

近年頻発している巨大地震により、多くの宅地擁壁が被災し、地域の安全確保が深刻な課題となっている。なかでも、空石積みや老朽化したブロック積み擁壁では損傷が多く発生し、住宅地や道路の安全性に大きな影響を及ぼしてきた。こうした状況を受けて、既設擁壁の耐震補強技術の必要性と、擁壁の崩壊による土砂災害を未然に防ぐ予防保全の重要性が一層高まっている。
JFE商事テールワンのグループ会社であるエスティーエンジニアリングで提供する「ハイブリッドMP工法」は、こうしたニーズに応えるべく開発された新しい擁壁耐震補強技術である。引張パイル・圧縮パイル・張りコンクリートの組合せによる補強効果が高い耐震性を発揮する。住宅密集地など施工条件が厳しい場所でも安心して適用できる点が大きな特徴だ。また、多様な地盤環境に対応できる柔軟性も備えており、都市部のインフラ補強や老朽化した擁壁の再生に有効である。
自然災害が頻発する現代において、「ハイブリッドMP工法」は鉄鋼技術を活用した擁壁耐震補強工法として地域の安全・安心の実現に貢献する。JFE商事テールワンは今後も、地盤・斜面・盛土の補強を通じて、防災・減災に強いまちづくりを支えていく。