足尾銅山(栃木県日光市)は、1973年の閉山まで約400年にわたり銅を供給し、日本の近代化と産業化を支えた。その足尾銅山から採掘された銅を製錬していた古河機械金属の旧足尾製錬所は、いち早く製錬技術の近代化を成し遂げた製錬所であり、「自溶製錬法」とそれに伴う脱硫技術を世界で初めて確立するなど製錬技術の発展にも貢献した。一方で鉱山の成長に伴い顕在...