鋼製容器市場は本格的な回復に向けた浮揚の契機をつかめないまま新年度に入っている。一定のレベルで需要の底離れが進み、出荷水準が前年同月を超える品種や用途は増えつつあるものの、その多くがコロナ前には及ばない。限られた受注量での操業を余儀なくされる中、製缶各社では物価高に伴ってコスト負担がかさみ、採算の確保が一段と厳しい状況となっている。