庭先で水仙が白く色付き微風に吹かれているのを見ると、条件反射で隣の沈丁花の下まで足を運ぶ。花は咲いており、馥郁とした香りをさも得意げに漂わせていた。今度は近くの公園に走る。お目当ての馬酔木は、既にたわわに薄桃の筒先を開いていた。 馬酔木は高校生の頃、堀辰雄の小品に惹かれ奈良の古寺で見て以降、ずっと記憶の中だけであったものが10年ほど前偶々公...