宮伸穂氏は71歳。岩手「釜定」の手込製造工。たたら製鉄のみを用いた鋳造法を研究して40年余。現在では使われない日本古来の技法に再び息を吹き込み、鉄瓶、湯釜などの鉄器の製法を確立した。「せっかくの貴重な技法。本業とは別に試行錯誤してきた。ここ10年でようやくめどが付いた」と話す。 出来上がった鉄器は錆びにくく、独特の風合いを保ち400~500...