鉄鋼輸出市場の価格低迷が構造的不況として長期化する様相を呈してきた。海外鉄鋼メーカーによる値上げ表明は見られるものの一向に市況へ浸透せず、アジアや欧州では底ばい商状、米国は下落基調を強めている。夏季や雨季の不需要期は明けつつあるが需要回復の実感はなく、通商措置などで輸出の向け先も流動性が低下し、日本の鉄鋼輸出は難しい局面が続きそうだ。