自動車の衝突安全性や乗り心地を左右する車体骨格部。建築物で言えば柱や梁にあたるこの構造部に多用される素材が、強度に優れるハイテン(高張力鋼板)だ。ドアなどに用いる軟鋼板と比べ最大5倍の強度があり、衝突安全性の向上や車体軽量化による燃費低減に大きな役割を果たしている。 日本の鉄鋼メーカーが骨格部向けハイテンを本格的に開発し始めたのは1970年...