「淀屋」は江戸期・大坂で繁栄を極めた豪商。淀屋橋などに今も名を残す。その初代・淀屋常安(岡本三郎右衛門常安)は武士から商人に転じ、土木工事などで大富豪になった。そのきっかけは伏見城の築城工事。意表を突く工法を具体化し、豊臣秀吉から信頼された▼工事の障害となったのは巨大な石。長さ72メートルの塀をつくる計画を実行するには、その地に横たわる高さ...