「ハード・トゥ・アベイト(hard to abate)」という表現が最近、地球温暖化対策を語る中で頻繁に使われるようになった。温室効果ガスの排出削減が困難な産業・企業を指す言葉で、当然ながら鉄鋼産業は、その代表業種だ▼数年前までは「産業分野の排出削減」という大ぐくりの論調が幅を利かせていたように思う。業種の特性を考慮しない「十把ひとからげ」...