「片手(5千円)で収まらず両手(1万円)も覚悟していたが」。東京製鉄が5月販売価格で全品種3千円の値上げを発表した直後、関東地区の建材流通幹部は安堵の声を漏らした。鉄スクラップ急騰に追随して3月に3千円、4月は7千円と矢継ぎ早に建値は上がったが、流通段階での価格転嫁は道半ば。中小建築物が思うように出件されず、需給にひっ迫感がないためだ。「東...