世界の中でも高値の鋼材価格を保ってきた米国鉄鋼市場が、今春から異変を見せている。熱延コイルのスポット市況はメトリックトン換算で700ドル程度と年初から4割下落。3年前に記録した過去最高値からは3分の1となった。鉄鋼メーカーの寡占化が進み、構造的に値が下がりにくいとされてきた米市場で何が起きているのか、現地各所で取材した。(ピッツバーグ=黒澤 広之)