村山特別相談役(終身名誉オーナー)(左)と秋本社長
村山特別相談役(終身名誉オーナー)(左)と秋本社長
建立趣意を記した石碑(糸魚川の清岸寺にて)
建立趣意を記した石碑(糸魚川の清岸寺にて)
クルーザーの前で集合写真
クルーザーの前で集合写真
村山特別相談役(終身名誉オーナー)(左)と秋本社長 建立趣意を記した石碑(糸魚川の清岸寺にて) クルーザーの前で集合写真

――前身から数えて70年。常に第一線でその歴史を創ってきただけに感慨もひとしおでは。

村山氏 15歳からの66年は、振り返ればあっという間。ひと言で言えば、人に恵まれた。お客さまや取引先、社員は家族と同様、皆が私の宝だ。節目は、固執はしないがこれまでの恩に感謝し、新体制の下、これからの事業継続・成長に向け前進する契機とする。

――この間の最大のトピックスは「マゲテック創設」でしょう。

村山氏 創業家の経営から「社員による経営」への転換を夢見て株を取得したのが20年前。今思えば無謀だったがあの時は無我夢中で。自分もまだ若かった。

――その際、社訓に「人を思うは身を思う」を掲げましたね。

村山氏 私は、幼少期から母に「人を大切に。人の背中を押しても、人の足を引っ張るな」と教えられ、上京する朝もそう言われて新潟を出た。日頃から母の振る舞いを見てきた私は、以来、真心を込めたおもてなしや相手が心の底から喜び、期待値のはるか上を行くサービスの提供を心掛けた。マゲテック創設に当たり母の教えを社訓とし、言葉の羅列ではなく実際の行動で示して社員にも浸透させてきた。

秋本氏 傍らでそれを強く感じますし、お客さまも実感しています。これまで村山が築いてきた社風や功績、そして信頼を踏襲するのは重責ですが、しっかりと守りながら、社訓の「人を思う」をベースにこれからの時代に合った形にブラシュアップしていけるよう役員幹部が率先垂範し、社員一丸で精励します。

村山氏 この数年は「承継」を最重要課題に据え、最大限のエネルギーを費やした。熟慮の末に今の経営体制とし、当人たちも使命感を自覚している。その点で私は何も心配していない。取引先各位には期待を込めて叱咤激励をお願いし、社員諸君らは彼らを信じて共に努力してほしい。

秋本氏 わが社は「村山さんのマゲテック」が世間評であり、それだけ強いカリスマがトップダウンでけん引してきた会社。これを「真の全社員経営参画企業」となるよう、関係者の支援・指導を仰ぎながら実践していきます。

――節目に当たり社内行事も実施しました。

村山氏 新潟の糸魚川に「社訓碑」を建立し、8月29日に経営幹部と入魂式典を行ったのが第1弾。第2弾は9月25日にグループ全社員でクルーズ船に乗り、節目を祝う内輪の宴を開催した。その意図を共有し、有意義な時間を過ごした。

――さて、節目を経てまた新たな一歩を踏み出しました。

秋本氏 今は新たな経営体制のもとで策定した3カ年経営計画を遂行しており、各部門・工場で目標達成に向かって日々精進しています。私は「モノづくりからコトづくり」をテーマに「ニッチ市場における独自の存在感発揮とわが社の市場価値向上」に向け諸策を講じ、一部で〝芽〟が出始めました。中部大学との産学共同研究開発事業はその一つです。また、構造的な人手不足対策として自動化・省人化も矢継ぎ早に実施します。お客さまには期待以上の成果をこれからどんどん創出・発信しますので、新生マゲテックグループを期待してください。