亡兄が興した樋口鋼材(栃木県)から「自分で商売したい」と一念発起し、40代半ばで独立。苦労の末、会社を軌道に乗せた05年秋に、当時まだ弱冠30代前半だった長男の貴則氏に「企業経営は可能性を秘めた若者がやるべき」と2代目を託すと「指示系統は一つでいい」と潔く第一線を退いた。今も週に1度のペースで状況把握や報告を聞くだけ。経営には一切タッチせず...